りんご大好き三浪生の日常

国公立大理系志望三浪生の日々を綴ります。

道重さゆみと衝動的なアップルパイ

私たちは貧富の格差という、資本主義社会で生きていく上では否応無く考えさせられる問題について、日々つまらないパズルゲームに熱中しているフリをしながら現実逃避している。

ゲームの中でどれだけコインを集めようが、アルバイトがビラを配って、学生がはしゃぎ回っている駅前のロータリーでひとりゲロを吐いていようが、私と世界とはなんの関係もないのだから、夢の中のユニコーンが今、私の目の前に突如として現れて、鼻がたかい王子様をその綺麗な紫の瞳とは裏腹に置き去りにしていったって誰にも関係ないのだ。

例えば、完全な資本の共有がなされ、貧富の格差などない全く幸せな世界で生きることが出来ている私たちは、それでは一体何に希望を持って、生きる指標をどこに求めて生きているのだろう。

それに希望の象徴であるユニコーンさえ、みんなの資本として、ありがたい姿にさせられてしまったら夢はどこに感じたらいいのだろう。

年収や社会的地位に自己のアイデンティティを求めている私たちは何を信仰して生きていけばよいのだろう。今更神さまなどというユニコーンに縋りつこうとしたって、私たちの神さまは既にそこにはいない。

イカバーのタネがチョコで出来ているように、硯にひっついたカビに汚さが感じられなくなってしまった社会に果たして意味はあるのだろうか。

お題「10万円」